ツルムラサキで夏場のミネラル補給
ツルムラサキは、ツルムラサキ科ツルムラサキ属の熱帯の二年生草本の蔓性植物ですが、栽培上は一年草として扱われます。露地ものが出回る旬は真夏で、別名インデアンホウレンソウと呼ばれますが、ホウレンソウ以上の栄養価があり、葉菜類が少なくなる時期のミネラルに富む優れた野菜です。胃潰瘍、肝臓病、バセドウ氏病、また、葉を乾燥したものは解熱、整腸、通じ薬としても古くからよいといわれています。
料理には生葉、茎の先、花軸、花果、茎全体のいずれも利用できます。味にややくせがあるので、さっぱりとしたお浸しや和物などの調理にはアク抜きをするとよいのですが、1分以上ゆでると水っぽくなり、栄養分も減ってしまいます。一方、油との相性はとてもよく、天婦羅、炒め物に広く利用されます。その他サラダ、海苔巻、椀物、鍋物、汁の実などにも利用されています。